靴下産地・奈良の確かな技術と知識をもつ職人さん

奈良県 | 47歳

【製造していただいている商品】
・シルクゴムなしソックス
・リネンゆるさらソックス
・メリノウールゆるあったかソックス
・メリノウールゴムなしソックス


お邪魔した工場全ての方が言われる若者不足、若者育成。
このままでは本当に日本の【職人】というものがなくなってしまうのではないかと本当にひやひやしております。

今回私がお話しさせていただいた職人さん、年齢は違えど私と同じ2代目の方です。
何年も前から私立の学校靴下を手掛けている工場さんです。
技術と安定性は全国で指折りの工場さんです。
一般社会では47歳はベテランの域ですが職人の中ではまだまだ若いと言われる年齢です。
奥が深い職業です。

ですが、技術・思い入れ・靴下への向き全てに対して素晴らしく、
職人業界ではまだまだ若いのにも関わらず、他の職人さん以上に美しく綺麗な靴下を製造して下さる職人さんです。
「この工場に出せば間違い無いと」社長に言わせる力を持っている方です。

【靴下職人さんに10個の質問】


バイクや自転車など、機械をさわる事が好きです。
完璧な新車状態のものより、壊れかけた古いものが好きだったりします。



もともと機械をさわるのが好きだったのと、自分の手でモノが生み出される「職人」という職種にも興味がありました。


糸という素材から靴下という製品に出来る事ですかね。
そこには、昔の人の知恵や工夫がたくさん注ぎこまれています。
中には、驚くような方法でトラブルを回避する方法や、思いもつかない方法で編める靴下があったりして驚かされます。



ありきたりですが新しい商品がカタチになった時です。
もちろん想像してからスタイルを決めて生地を編んでいくのですが、出てくると想像とは全く違ったモノが出てきたりします。
良かったり・・・悪かったり・・・それも含めて初めの生地を見るのはドキドキします。



機械で言えば、ほんのわずかなトラブルでも対処の方法を間違えると、とんでもない大きなトラブルになってしまう事があります。
今起こっている状況をしっかり把握して、何通りもある復帰方法からロスなく最短で出来る方法を選択するのはとても難しいです。

それに失敗して大きなトラブルになってしまった機械は、最悪使えなくなることもあります。


靴下を規定のサイズに合わせる工程ですかね。
作業的にはとても簡単なのですが、最終の細かなサイズ合わせはその時の糸の状態や温度、湿度によってもかなり変化します。
なので仕様書等に合わせ方を書く事ができません。
そこに長年の勘が生かされてくると思います。


編み機の大がかりなメンテナンスで、ほぼバラバラになった編み機が元通り組上がった時ですね。
説明書等はないので、これも代々先輩より受け継いだコツで組み上げていきます。
同じ種類でも機械によって改造されている物があったりするので、組上がってうまく回った時はヨッシャーー!ってなります。


編み機のトラブルの原因を見つけるのは、まあまあ得意です。
常に同じトラブルが起こっている機械は、その状態をすぐに確認できるので簡単なのですが、たまにしか起こらない。



しかも重大なトラブルになる原因については慎重に原因を探っていきます。
イメージとしては、超難易度の高い間違い探しのようなものだと思っています。


どの業界でも言われていますが、若手の育成ですかね。
伝統工芸などの業界よりは、若手も多いのでしょうが、やはり編み立てをされている方は年齢的に先輩の方が多いです。
マニュアルには載せる事の出来ないノウハウがたくさんありますので、1人前になるにはとても時間がかかる分野かもしれません。


うちが扱っている編機の大半は、40年以上使っているビンテージマシンになります。
最新の機械では簡単にできる事も、工夫や改造でやっていかなくてはいけません。
ですが、日々のメンテナンスを怠らず、しっかり機械と対話していくとコツコツと靴下を編み続けてくれます。
そんな機械を大切に使いながら、お客様に愛される製品をこれからも作っていきたいです。



お話を聞いているだけで分かる靴下への姿勢。
学ばさせて頂く事ばかりで、まだまだ知識不足の不甲斐無さを痛感させられます。

これからどんどん少なくなっていく職人さん。
私に出来る事はないかと毎日頭を抱えております。
これからもhumming birdを支えて下さい。

この度は、本当にありがとうございました。
又、お邪魔します!!!

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